災害時のドローン活用の機運は高まっている。今日では、危険箇所での災害支援においてはドローンが必要不可欠になってきた。空撮や物資の運送など、応用性の高いドローンだが、この記事ではその活用例を見ていきいきたい。

自立型ドローン、災害時の物資配送にも期待

アメリカでは、災害時に向けて積極的な自立型ドローンの活用を推進している動きがあるようだ。ドローンベンチャー「Flirtey」は、2016年3月にアメリカで初めて完全自立型のドローンによる荷物の輸送に成功している。

同社のブログによると、ネバダ州で行われたこの配送テストでは、水や非常食を含めた応急処置キットを住宅街(に似せた環境)へ配送することに成功した、と述べている。

熊本地震では災害状況確認の役割

2016年4月に起きた熊本地震では、官民共にドローンによる災害調査が行われた。国土地理院は、同年4月にドローンを用いた阿蘇大橋周辺の土砂崩れ箇所の災害状況の確認動画を公開した。7月に自治体や民間向けに災害予防を含めた支援を始めた損保ジャパン日本興亜は、8月には熊本県の申請により熊本地震不明者をドローンで捜索も実施している。

動画を見てわかる通り、小型であるが故に災害現場に限りなく近付くことができ、より細部まで撮影されていることがわかる。

ドローンによるクライシスマッピングの作成も

クライシスマッピングとは、災害時にネットなどのリアルタイムの情報を元に被害状況を表す地図を作成することを指す。大規模な災害が起きた際は、ヘリコプターや人工衛星を利用したクライシスマッピングも行わるが、日本では既に日本ではドローンを活用したクライシスマッピングの作成プロジェクトも行われているようだ。

ドローンバード」は、有志の一般市民による災害救援を目指している。火災などが起きた際は現在でも消防団が出動するが、同じ要領でドローンバードも救援を行うのだ。

まとめ

このように、コスト面でも安全面でも災害時にドローンを利用することには多大なメリットがあることがわかった。リーガル的な問題も多いが、こうしたドローン技術の応用を推進させることは、何百人、何千人もの命をこれから救うことに繋がるであろう。

参考文献