いつ起こるかわからない自然災害に、72時間耐えられる食料を備えている家庭がどれほどあるだろうか。避難用の食料備蓄は1週間分あれば安心だといわれている。最低でも、食料が手元に届くまでの3日間、時間にして72時間をまずは乗りきらないといけない。

もしもの時が、自宅かもしれないし、職場や出かけ先かもしれない。いつどこで起こるかわからない事態に対して、常にお守りのようにして持ち運べる備災食「備え梅」を紹介する。

お守りとして持ち運ぶ「備え梅」とは

画像:備え梅公式HPより引用

備え梅は、株式会社バンブーカットが「次の震災のために」のコンセプトで企画した備災食だ。会社が設立されたは2016年10月だが、2014年から梅干しに関するイベントを多く開催している。また、日本全国を旅しながら200種類以上の梅干しを食べてきたほど、梅干しに関して力を入れている会社だ。

備え梅が誕生したきっかけは、昨年起きた熊本大地震での出来事。被災地の子どもたちが食欲減退のために、免疫力が低くなり病気にかかりやすいという話を聞き、「梅干しが役に立つ」と備え梅の企画制作が始まった。

なぜ梅干しが備災食になるのか

画像:備え梅公式HPより引用

日本人になじみ深い梅干しがどうして備災食になるのだろうか。

実は、梅干しは農林水産省が推薦している食べ物のひとつ。「梅干し1日1個で医者いらず」というくらい、1粒でも人間に必要な塩分と疲労回復効果のあるクエン酸がとれる。また、梅干しを見たり、思い出したりするだけで唾液が出ることも利点にあげられる。唾液は食欲の増進を促してくれるからだ。

このように、普段から食べられている梅干しは多くの効果が期待できる。緊急時には避難の可能性もあるので、多くの食料を持ち運ぶことが難しくなるかもしれない。少ない量で最低限に必要な栄養をとれる食べ物が必要となってくる。小さくてかさばらずに携帯にも便利である梅干しは、備災食に適した食料といえるだろう。

無添加で長期保存できる備え梅

画像:備え梅公式HPより引用

備え梅の梅干しは、40年以上も梅干し作りをしている職人・乗松祥子さんが手作りしている。乗松さんは、東京の料亭で修行を積んだ後、梅専門店「延楽梅花堂」をオープン。国内だけでなく、海外にも多くのファンを持つ人気店だ。

乗松さんが厳選した幻の杉田梅を使い、3種類の国産の塩をブレンドした秘伝の塩で作られる。酸っぱさは強いが、大量生産では味わえない昔ながらの美味しさがある梅干しだという。

手作業で1粒ずつ丁寧に塩もみして、天日干しを行う。この日本古来の作り方によって、塩分が20%と高くなり、無添加でも賞味期限3年の長期保存を保証している。

いつでも持ち運びやすく、生活にとけこみやすい

備え梅の特徴は、お守りのように携帯できることだ。見た目もお守り袋のようで、シンプルでおしゃれなデザインであることから、グッドデザイン賞を受賞している。それだけでなく、備え梅の容器は耐圧性と保存性に優れており、中身が簡単には潰れないようになっている。

それぞれ個包装になっており、単品でも購入できるので専用の巾着袋に補充することも可能だ。この専用の巾着袋は4個入りなので、1日1粒食べれば、救援物資が届くまでの72時間を乗りきることができる。

備災食は自宅に保管しているだけでなく、持ち運ぶという選択でいざという時の安心感につながるだろう。オフィスやアウトドアにも携帯でき、プレゼントにもなる備え梅を、常にお守りとして備えてみてはいかがだろうか。