皆さんの暮らしの備えに役立ちそうな注目の防災グッズを、防災の日や防災月間に関わりの深い“地震”と“水害”対策に絞り、SAIBO TECHがこれまで紹介してきた記事を中心にまとめて紹介していきます!
「前編」では地震対策グッズを紹介しました。
今回は続きの「中編」として、水害対策グッズを紹介します。
防災グッズを取り入れるうえで「災害が起きたら何が起きるのか、何に困るのか」という想像や知識を前提として持っていることが大切なので、各災害に対する対策のおさらいも合わせて解説しています。ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。(※本記事は製品に関する広告・宣伝ではありません)
水害対策のおさらい
中小企業庁の過去調査によれば、昔から日本の自然災害被害の内訳で半数以上を占めているのは「台風」だそうです。近年は地球温暖化の影響による気候変動で、台風に限らず局地的豪雨など大雨が全国各地で頻発しており、今まで以上に水害に遭う確率が高くなっています。
台風や大雨では、川の氾濫や土石流、崖崩れ、地滑りなどが発生しやすくなります。水源地に土砂が流入したり、川にかかる排水管が壊れると断水が発生します。また、悪天候に伴う強風や雷の影響で、
- 飛来物によって電柱が折れる、電線が切れる
- 落雷により電線や電気設備が故障する
などで停電も起きやすくなります。
また、直接命には関わらなくても、家や車など家財が浸水してしまい、経済的に大きな痛手を負うことがあります。水害対策には自分の身を守るだけでなく、建物や家財を守る工夫も忘れてはいけません。
水害の危険にはどのように行動したらいい?
水害対策には人的被害・住宅被害をできるだけ少なくするために、事前に災害に関する情報を集め、浸水する前に避難するなど早め早めに行動することが大切です。
台風や大雨の危険が近づいているというニュースや気象情報を見聞きしたら、増水や浸水の危険がある場所には近づかないようにしましょう。
雨風が強くなる前に窓や雨戸をしっかり閉め、必要に応じて屋外にあるものを家の中へしまったり、家屋の補強などをしたりなど、外の備えをしておきましょう。
室内では断水に備えて水を確保する、停電に備えてスマートフォンやパソコンをフル充電する、すぐ避難できるよう非常用持ち出し品の点検をしておきましょう。天候は刻一刻と変わるので、気象庁からの防災気象情報をこまめにチェックし、避難指示がある場合は悪天候になる前の段階から避難するようにしましょう。
暮らしの中で役立つ水害対策グッズ(3選)
家の防水対策のポイントは「早く・簡単に」
昔から建物を水害から守る手段には、麻袋などに砂を詰めた「土のう」が知られています。土のうは積み重ねることで土のう同士の隙間が埋まり、水の侵入を防いでくれるものです。しかし、土のうは軽いもので15kg、大きいものは30kgもの重さがあります。砂を用意したり何個も積み重ねるのは大変な作業です。
天候や河川の状況は刻一刻と変わるので、急に雨の量や水かさが増したり、避難しなければならなくなることがあります。家の防水対策は時間をかけすぎず、簡単にできるものが有効です。
ご家庭で土のうを用意する場合は、土・砂不要で吸水式の土のうが良いでしょう。
例えばビバホームの「吸水式ふくらむ土のう」は、丈夫な麻袋の中に高分子吸水ポリマーが入っており、水をかけると約3分で18kgにまで膨らみます。
膨らませる前は厚さ16mm、重さ約400g。薄くて軽く、保管場所には困りません。1週間~10日程度使えます(※使用環境による)。使用後は吸水ポリマーを容器に入れて塩化カルシウムまたは粗塩をかけると化学反応で水が抜け、一般ごみとして廃棄可能です。雨が降り始めてからでもすぐ準備でき、管理や廃棄も簡単なのは便利ですね。
繰り返し使うのなら「防水シート」
吸水式の土のうはさまざまなメーカーから発売されていますが、一度使うと処分しなければならないものがほとんどです。頻繁に水害が発生しやすい地域ではコストの面で気になる方も多いでしょう。
コストが気になる場合は「防水シート」がおすすめです。
防水シートは養生テープなどを使って玄関や壁などを覆い、水の侵入を阻むアイテムです。一見薄くて頼りなさそうに見えるかもしれませんが、薄いことで水圧により密着し、浸水を防ぐことができます。
防水シートは広げて必要な場所を覆って止めるだけ。力はほとんど必要なく、数分で設置作業を終えられます。一人暮らしの方も、女性や子ども、高齢の方も簡単に扱えるアイテムです。
ところで、大雨洪水が起きた際、テレビのニュースで車が水に浸かっている場面を見たことがある方は多いのではないでしょうか。車をお持ちの方は、家だけでなく車の水没にも注意が必要です。
自動車用と建物用のラインナップがある「魔法の防水シート」をぜひチェックしてみてください。
水圧で閉じ込められてしまわないよう、車内にも備えを
近年の水害で怖いのが、車での移動中にゲリラ豪雨に遭い、あっという間に道路が冠水して車から出られなくなってしまうことです。
車は普段雨天でも使用する物なので水に対してはある程度考慮されて設計されていますが、水深が深い場所を走行できるように設計されてはいません。冠水した道路を走行中にマフラーなどからエンジン内部に水が入ると、一瞬でエンジンが破壊されて動けなくなってしまいます。さらにタイヤが完全に水没すると車体が浮いてコントロールが効かなくなったり、水深がドアの下端にかかると車外からの水圧により内側からドアを開けることが難しくなります。
実際、令和元年の台風19号等による大雨においては、車が水没する等により、運転者や同乗者が溺死で亡くなるという悲しい事故が相次ぎました。日頃から車を運転される方は、いざという時に車から脱出するための用意を車内にしておきましょう。
車からの脱出方法は窓ガラスを破るしかありません。しかし車の窓ガラスは一般的に、フロントには「合わせガラス」、ドア部分には「強化ガラス」が使われており、固い物をぶつけても簡単に割れない構造になっています。そこで、力の弱い方でもガラスを破れるようなアイテムを備えておくのが良いでしょう。
次世代緊急用マルチバー「Emergency Rod(エマージェンシーロッド)」は7つの機能を搭載した防災グッズです。灯りからバッテリー、100ℓ分のろ過システムなど、これ1本で一般的に救助が必要とされる「72時間」の壁を乗り切る工夫が詰まっています。長さ40cmの円柱形で、狭い車内でもコンパクトに置いておけます。
緊急時にはバーをガラスに密着させてプッシュすると、一瞬で窓ガラスを粉砕することができます。
まとめ
ここまで水害対策グッズについて紹介してきました。
最後に「後編」として、地震と水害両方に役立つ防災グッズを紹介します!
▶️【2023年度最新まとめ|後編】普段使いもできる!注目の防災グッズ
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