サーバープラットフォーム事業を行う株式会社Link-U(本社 : 東京都千代田区、 代表取締役 : 松原 裕樹)が、2021年12月24日に、大地震の発生を事前に予測する地震防災サービス「ゆれしる」をリリースしました。最大1ヶ月前の地震予測と地震に備えられる様々な機能があり、緊急地震速報のような従来の防災サービスよりも有用性が高いと期待されています。
地震を予測して備えよう
私たちの住む日本は、世界のマグニチュード6.0以上の地震の約2割が起こっている地震多発国。国内でわかっているだけでも約2,000もの活断層があり、このうち、近い将来に大きな地震を起こす可能性が高い活断層が複数指摘されています。
なかでも関東から九州の広い範囲で強い揺れと高い津波が発生するとされる南海トラフ地震と、首都中枢機能への影響が懸念される首都直下地震は、「今後30年以内に発生する確率が70%」と高い確率で予想されています。
しかし“30年以内”という範囲は広すぎて緊張感を保ち続けるのは難しいもの。広すぎず、かといって狭すぎない範囲での予測があれば助かりますよね。
今回紹介する「ゆれしる」は、マグニチュード6以上で直近1ヶ月以内に起こる可能性が高い地震をピンポイントで予測する画期的なサービスです。
地震防災サービス「ゆれしる」とは
「ゆれしる」は、スマートフォン、タブレット、パソコンから、最大1ヶ月前の地震予測とその結果、そして地震の備えに役立つ機能を利用できる月額制サービス(530円税込/月、クレジットカード払い)です。
下記の3つの特長があります。
- データを駆使した高精度な地震予測
- 災害時の緊急避難先と家族を繋ぐ掲示板
- 地震に備えるための防災情報
① データを駆使した高精度な地震予測
日本全国を対象に、マグニチュード6以上で直近1ヶ月以内に起こる可能性が高い地震を
- 地域
- 期間
- マグニチュード
の3項目で予測したデータを見ることができます。
信頼性の担保のため、予測に対する“結果”も開示。予測の地域・期間に、マグニチュード予測の±0.5に収まる結果を「的中」としています。
地震予測や結果は毎週水曜日に更新されるそうです(※新たな予測、結果がない場合は更新されません)。
② 災害時の緊急避難先と家族を繋ぐ掲示板
有事の際に利用できる緊急連絡先や避難所リスト、家族掲示板などの機能を搭載。地震発生時にも役立ちます。
③ 地震に備えるための防災情報
地震のメカニズムや過去の大型地震からの学びなど、地震防災に関する情報コンテンツが配信されます(※内容は随時拡充予定)。
実際に地震が発生した際には防災ブックとしても活用できます。
なぜ、1ヶ月も前から大地震を予測できるのか?
このサービスでは、Link-Uが構築したプラットフォームで、株式会社地震科学探査機構(本社 : 東京都港区、 代表取締役 : 橘田 寿宏、以下「JESEA(ジェシア)」)の「測量工学的アプローチによる予測データ」をもとにした地震情報が提供されます。
「JESEA」とは?
空間情報工学の先端技術を駆使し、科学的根拠に基づく地震予測で地震被害軽減に貢献することを目指す企業です。2011年3月に起きた東日本大震災をきっかけに設立されました。
従来とは異なる新しい方法で地震予測に挑む
これまで地震予測というものは、過去に起きた記録をもとに未来で起きる可能性を考えるものでした。しかしそれでは、「今まで大地震が発生したことがない地域」で危険が迫るケースを予測できず、「今後30年以内」というように漠然と広い範囲でしか予測期間を立てることができません。
JESEAが実施している地震予測は、長年の研究でわかった「大地震の前には地表に異常変動が必ず発生する」という法則に則り、国土地理院が全国約1300か所に設置する電子基準点を人工衛星で観測、リアルタイムに地震の前兆現象を捉えて発生地域をシュミレーションする、という独自の手法。
従来の地震予測が”過去”に焦点を当てたものに対し、JASEAの地震予測は“現在”をもとにしているという違いがあります。
この手法を確立したのは、JESEA取締役会長であり予測研究者の村井 俊治氏(東京大学名誉教授)。アジアで「リモートセンシング(遠隔探査)の父」と呼ばれる、測量工学の世界的権威です。
実際にデータを活用した予測情報を、2013年から「MEGA地震予測(アプリ・webサービス・メルマガ)」で配信されています。
JESEAによる過去のピンポイント地震予測は75%以上の精度を誇るそうです(2020年12月~2021年9月までのデータに基づいて算出)。
まとめ
「ゆれしる」は高い確率で期間を絞った地震予測ができるため、大地震への備えに役立つこと間違いなし。これまでにない画期的なサービスとして、今後注目を集めていきそうです。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000038982.html、https://www.jesea.co.jp/