震災時の避難所生活で、感染症が問題になることがある。

不特定多数の人が使う避難所のトイレは環境が悪化しやすい。断水や停電によりトイレが使えない状況だが、我慢できないためトイレを使ってしまう。その結果、トイレの衛生環境が維持できなくなり最悪の場合、集団感染を引き起こしてしまうのだ。

災害時に衛生環境を清潔に保つことは不可欠であるが、容易にできることではない。

そこで、そのようなトイレ不足による問題を解消するロールトワレを紹介する。

ロールトワレとは備蓄するトイレである

公式サイトから引用

ロールトワレとはさまざまなトイレ事情を解決する簡易トイレのことである。

すでに世界60か国の医療現場で使用されているほど重宝されていることもあり、2017年に開催された危機管理産業展(RISCON TOKYO)の防災製品部門で金賞を受賞しているほどだ。

以下の3点がロールトワレの特徴である。

1.小型で備蓄に最適

20cm×11.5cm×11.5cmの小型の1箱に20枚の簡易トイレ用の袋が入っており、20枚は成人の3日分のトイレに相当する。また防災備蓄品として10年保管することができる。

仮設トイレと比べると、ロールトワレは個人でも購入でき、避難所に備蓄しやすい点が魅力的だ。

2.悪臭対策になる

吸収パッドが水分をジェル化することで、不快な悪臭の原因であるアンモニア臭の発生を制御する。

また使用後は袋のひもを引いて開口部をしばり、さらに1周させて硬く縛ることで密封できる。

3.感染予防になる

水分のジェル化は悪臭対策だけでなく、感染予防にもつながる。ジェル化は、液体が流動することによる菌の飛散を低減させている。

袋は細菌を透過しないため、トイレの衛生環境を清潔に保てる。

ロールトワレの使い方はシンプルで簡単


こちらの動画を見ていただきたい。ロールトワレの使い方を解説しているのだが、やることはシンプルだと分かる。

  1. ロール状の袋からシートを取り出す。
  2. 袋を便座にかぶせ、シートを入れる。

たったの2ステップで簡易トイレができあがり、使用後はひもを引っ張り袋を閉じるだけでよい。袋の中に入っている吸水パッドにより液漏れの心配はない。また排泄物を持ち運ぶこともできるため、後処理もしやすい。
これだけで断水時でもトイレが使えるようになり、衛生環境を清潔に保つことができるのだ。

以上のことからロールトワレは医療現場をはじめ、アウトドアや介護施設でもすでに使われ始めている。災害時にも活躍することは間違いない。

状況に応じてロールトワレを使い分けよう

公式サイトから引用

ロールトワレは洋式便座に使える簡易トイレ用以外にも種類がある。

男性小用や嘔吐用だけでなく、ベッドから離れることはできるがトイレまではいけない方向けのポータブルトイレ・ベッドパン用も存在する。

またパウダータイプもあり、床にこぼれた体液や嘔吐物に直接振り掛けるだけで瞬時に凝固させることができる。これにより安全に処理できるだけでなく、不快なにおいの発生の抑制、液漏れや飛散の心配もなくなる。

このようにロールトワレの種類をうまく使い分けることで、災害時の集団感染のリスクを低減できると言えよう。

まとめ

トイレがある生活に慣れきった私たちにとって、トイレが使えなくなる状況は非常事態である。震災によってトイレがいつ使えなくなるか分からない。だがロールトワレを常備していれば安心だ。

感染症から身を守り、集団感染のリスクを低減させるためにも家族の人数分のロールトワレを備蓄してはいかがだろうか。1箱2808円と個人でも購入できる価格である。いざというときに役立つに違いない。

購入は公式サイトから。