画像:ちょうしがよくなるくらぶ公式HPより引用

災害は大人でもこわい。ニュースの情報を見て、避難の判断が自分でできていても、何が起こるかわからないからではないだろう。では自分では判断ができない子どもではどうだろうか。大人が思う以上にもっとこわいと思う。しかし、そんな子どものために作られている防災グッズはあまり多くない。

今回は子どものために作られた防災グッズ「もしものおまもり」を紹介しよう。

もしものおまもりとは?


このもしものおまもりは、千葉県銚子市のNPO法人「ちょうしがよくなるくらぶ」と、千葉科学大学危機管理学部の学生によって開発された。2017年のグッドデザイン賞を受賞した、見た目もかわいい防災グッズだ。

もし親元を離れている時に被災した場合、すぐに迎えに来てもらえるとは限らない。そんな状況でも、子どもに不安なく元気で待っていてほしいという思いから生まれた。

なぜお守り型なのか?


実は当初からおまもりというコンセプトで開発されていたわけではなく、デザインを作るなかで具体的なモチーフ・形へとなっていった。魔除けの意味を持つお守りに、漁港の街でもある銚子の和柄の鱗(うろこ)、防災色のオレンジでデザインされた本製品は、防災グッズには見えず、わがままな子どもでも持ちやすいだろう。

気になる中身は?

ちょうしがよくなるくらぶ公式HPより引用


中身はアルファ米とレトルトスープ・保存水が1食分。そのほかに使い捨てトイレ・防寒用レスキューシートが入っている。少ないように思えるが、通常の防災用品は備蓄品として作られている為、子どもには大きく重たい。もしものおまもりは、子どもに使ってもらいたいから、家に帰るまでの数時間を無事で過ごせる必要最低限のものだけが詰まっているのである。

また、メッセージや避難場所などの必要な情報が書ける手帳がついている。不安でいっぱいな子どもたちに優しさも一緒に備えることができる。

災害に対して、大人が子どもにしてあげれることはまだまだたくさんあると思う。まずはその一歩として、日頃から防災に備えるだけではなく、コミュニケーションを大切にしてほしい。そしてもしもの時のために家族の思い、人の思いも一緒に備えてもらいたい。