もし、自分の子供が幼稚園や学校に行っている間、災害が起きたらどうやって子供の安否確認をするか。災害時の電話は繋がりにくく、すぐに確認することができない。しかし、園児が携帯を所持する訳にもいかない。災害時に子供の安否確認ができないことは、親にとってとても不安なことである。施設側から保護者1人1人に連絡するのは大変であり、さらに災害時には確実に連絡が繋がるとも限らない。

そこで今回は、災害時の連絡手段にも使えるCODOMONというICTシステムを紹介していく。

CODOMONとは?


CODOMONとは、保育園や学童などの教育施設で働く先生の仕事をサポートしてくれるICTシステムである。多忙な先生の業務負担を減らし、子供と向き合う時間を増やすことをコンセプトとしている。2019年8月の時点で、全国約3,600施設、保育士約6万人が利用しており、実際に園の運営がスムーズになったという声もある。

園児の成長記録や先生の指導案づくりのスマート化に加え、園児の登園管理や保護者とのコミュニケーションづくりにも役立っている。AIを使った自動シフト作成機能や、お便り・イベント告知等を専用アプリで保護者へまとめて配信することが可能であり、保育園の運営が変わろうとしている。シンプルな画面で使いやすく、PCが苦手な先生でも、iPadやスマホから簡単に入力作業が可能である。

保護側は、専用アプリで欠席連絡や延長申請を瞬時に伝えることができる。仕事や家事で忙しい保護者にとって、アプリでやり取りができることはありがたい。さらに、写真アルバムもアプリ上で見ることができ、そこから購入することも可能だ。お便りやイベント告知もアプリで見ることができ、ペーパーレス化にも繋がっている。

防災にどう役立つの?


全国の保育園、幼稚園、学童等のほとんどが旧来のNTTの災害ダイヤルや電話連絡網を使っており、緊急時の連絡手段が困難な状態である。しかし、CODOMONはインターネットで届きやすいという特徴があり、伝言板と同じ接続率だと言われている。メール、プッシュ通知、アプリ内配信全ての方法で受信が可能である。

避難先から保護者へ一斉連絡も可能であり、瞬時に保護者へ情報を送ることが可能だ。さらに、施設側で既読・未読確認ができ、どこまで情報が伝わっているかを把握することができる。園児台帳も備わっている為、園児の健康管理も可能。健康情報やかかりつけ医師、アレルギー等も全て管理できており、避難先で万が一発症した場合には素早く対応することができる。

災害時の接続被害


災害時には様々な被害が発生し、中でも連絡が取れない問題が挙げられる。実際に東日本大震災や熊本地震の際には、電話やメール繋がりにくい状態であった。総務省の調べによると、固定電話では最大90%、携帯電話では最大95%の規制が実施され、ほとんどの人が連絡を取れない状況にあった。

メールは音声通話に比べると繋がりやすい状況にあったと言えるが、震災直後は即時到達したメールが約15%に過ぎなかった。災害時用伝言サービスもあるが、普段使わない連絡手段でとっさの時に操作方法が分からず使えないという意見や、相手に確実に届いているのか判断ができないという状況もあった。

これらの被害を踏まえると、普段使い慣れた操作で災害時も連絡を取ることができ、さらに既読・未読の確認ができるサービスは大変便利なものとなる。園や施設の運営効率化に加え、災害時の緊急連絡としても利用することができ、まさに最強のサービスである。

まとめ

総務省は電話より比較的繋がりやすいSNSの活用を推奨しているが、SNSは嘘の情報が混ざりやすく信用性が薄い。災害時にはとにかく情報が頼りとなる。普段から使っているものであれば、操作方法に迷うことなく確かな情報を得ることができる。災害が増えてきている中、災害対策の1つとしてCODOMONを導入してみてはいかがだろうか。