日本の国土面積は世界のたった0.28%。にもかかわらず、全世界で起きたマグニチュード6以上の地震の20.5%は日本が発生地。さらに、毎年のように台風や洪水など数多くの自然災害に見舞われ、全世界の「災害で受けた被害金額」のうち、11.9%を日本が占めているというデータ(参考:一般財団法人・国土技術研究センター)があります。
日本人にとってこの国が「災害大国」であることは周知の事実。生涯一度も地震に遭わない国も存在する海外から見ると、この環境はかなり特殊です。
そんな日本へ訪れた外国人が慣れない災害に巻き込まれてしまったとき、彼らが自らの命を守れるよう、内閣府が啓蒙ポスターを作成しました。
国内の外国人に関わるステークホルダーや報道機関の方々に周知活動の協力を呼びかけています。
日本語&多言語対応「外国人のための減災のポイント」ポスター
在留外国人の増加に伴い、外国人への防災・気象に関する情報提供が重要となってきています。
内閣府が法務省、消防庁、観光庁、気象庁と連携し、『外国人のための減災ポイント』のポスターを作成しました。
基本のポスターは日本語・やさしい日本語で展開。自然災害の種類や備え、災害情報の確認方法、避難方法などが記されています。
さらにポスター内にあるQRコードを読み取ると、日本語以外の14言語に対応したWEBサイトが即座に閲覧できるようになっています。
対応言語は以下の通りです。
- 英語
- 中国語(簡体字・繁体字)
- 韓国語
- スペイン語
- ポルトガル語
- ベトナム語
- タイ語
- インドネシア語
- タガログ語
- ネパール語
- クメール語
- ビルマ語
- モンゴル語
新しくなった「災害時の避難」についても多言語でお知らせ
令和3年5月20日から「避難勧告」が廃止され「避難指示」に変わりました。
この「新たな避難情報に関するポスター・チラシ」も、やさしい日本語&多言語対応のものが作成されています。
こちらも『外国人のための減災のポイント』ポスターと同様、QRコードを読み込んで、多言語対応サイトを閲覧できます。
対応言語は2021年6月末現在、英語のみ。
今後、以下の言語も予定されています。
- 中国語(簡体字・繁体字)
- 韓国語
- スペイン語
- ポルトガル語
- ベトナム語
- タイ語
- インドネシア語
- タガログ語
- ネパール語
- クメール語
- ビルマ語
- モンゴル語
外国人と身近に関わりのある方々へ
災害が多い日本において、日頃から 「災害から身を守る方法」と「災害時の適切な行動」を外国人に知ってもらおうと作られたこのポスター。
内閣府が運営する「防災情報のページ」から、印刷用データがダウンロードできます。
ポスターのダウンロードはこちらから▼
在留外国人に関わるすべてのステークホルダーや報道機関の方々に、周知・普及活動を行ってほしいとのことです。
ステークホルダーの例
- 新聞社・放送局・出版社・通信社などの報道機関
- 外国人従業員が在籍する企業・組織・団体
- 外国人留学生を受け入れている学校等
- 在留外国人を対象にサービス提供をする機会がある企業・組織・団体
(例:各自治体、公共施設、宿泊施設、商業施設、テーマパーク、外国人向けメディア、旅行会社等)
周知・普及活動の例
- ポスターの掲示や配布
- メールやSNS等でのポスター・URLの紹介(定期配信が望ましい)
- 防災教育・防災訓練時でのポスター・URLの周知、配布 など
まとめ
日本人なら毎年遭遇したり、意識することの多いこの国の自然災害ですが、外国人にとってはほとんど未知のできごとです。
外国人と身近に関わることのある方は、彼らが日本で 自らの命を自らで守れる よう、このポスターや多言語WEBサイトをご活用ください。
参考:https://university.globalpower.co.jp/217914/