法改正など様々な議論はあるが、民泊やゲストハウスなど、個人が外国人旅行客と接する機会も増えているかと思う。災害が起こった時の誘導など、ふと考える時はないだろうか。
今回は国土交通省観光庁が提供している、外国人旅行者向けプッシュ型情報発信アプリ「Safety tips」をご紹介したい。外国人旅行客だけでなく、日本に住む私たちにも有効なアプリである。
5言語対応のプッシュ型情報発信アプリ「Safety tips」
そもそも「Safety tips」とは、以下のような特徴を持つ。
- 地震、津波、その他気象特別警報を自動で知らせてくれ、気象情報の詳細とやるべき行動を確認できる
- 国内発令中の噴火情報を確認できる
- 日本語、英語、中国語(繁/簡)、韓国語の5言語対応している
他にも、避難フローチャートやコミュニケーションカード(ひとつのフレーズを5言語で表示)など、災害時に役立つ機能が盛り込まれている。
具体的な発信情報とは
実際にダウンロードしてみた。アプリを立ち上げた時の画面としては、
- 地震情報
- 気象警報(津波、大雨、大雪、暴風、暴風雪、波浪、高潮)
- 噴火警報
- 熱中症情報
- 医療機関情報
- 交通機関情報
- 避難所情報(別アプリ「Japan Shelter Guide」」に誘導)
- 事前学習
- コミュニケーションカード
- 緊急連絡先情報(けが人がいるとき→119。交通事故や犯罪に遭遇したとき→110に誘導)
- リンク
- 設定
という12項目がある。これだけでも既に内容盛りだくさんだ。今回はその中でも、筆者がおすすめする機能を2つ紹介させて頂きたい。
1.コミュニケーションカード
各種警報ももちろん役立つものであるが、外国人旅行客にはコミュニケーションカードだ。旅行先という日常と違う場所で、災害というさらに非日常なシチュエーションに陥ってしまった時、言葉が壁になって伝えなければならないのに伝えられない、という事態を極力回避できる。
2.公衆無線LANなどのリンク一覧
リンクには、
- NHKワールドニュース
- 大使館リスト
- 交通機関情報(乗り換え検索)
- 外国人受入れ可能な医療機関リスト
- 無料公衆無線LAN一覧
- 音声翻訳アプリ(別アプリ「Voice Tra」に誘導)
などがリストアップされている。
私たちの中にも、旅行先でトラブルに巻き込まれ、大使館にお世話になったことがある人がいると思う。海外旅行中の有事の駆け込み先である。
また、無料で使える公衆無線LANスポットも命綱で、何かあってもインターネットに繋げれば情報収集や家族への連絡ができる、という場合が多い。それは外国人旅行客に限ったことではなく、私たちも同じである。
私たちもダウンロードしておこう
外国人旅行客向け、とあるが、内容を見ると私たちにとっても役に立つアプリである。いつ起こるか分からない災害の対策のひとつとして、ダウンロードして一通り目を通しておこう。
ダウンロードURL
Android:
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.rcsc.safetyTips.android
iPhone:
https://itunes.apple.com/jp/app/safety-tips/id858357174?mt=8