いつか起こるであろう災害に備える大切さはわかっているつもりでも、実際は「何から始めればいいのかわからない」「自分の考える防災は正しいのか」「防災訓練に参加する時間がない」と悩む人も多いのではないだろうか。今回紹介するのは、そんな人におすすすめのアプリ「減災教室」だ。
防災・減災支援アプリ「減災教室」とは?
このアプリは岐阜大学髙木朗義教授監修の防災・減災行動支援アプリだ。「減災教室」はこれまで行われてきた防災講座の名称である。しかし講座だけでは解決できない課題もあること、「忙しくて訓練や講座には参加できない」といった声が多いこと受け、開発されたものが「減災教室アプリ」なのだ。
このアプリは災害に「備える」アプリであるから、災害時に情報を得るためのアプリではない。このアプリには、実際の災害時に役立つ行動を実現するための機能が満載だ。さらに、英語表記にも対応し、より多くの人がこのアプリを活用できるようにもなっている。
簡単に紹介すると、個人でできること20問の「減災力テスト」で自分減災力の現状を把握したり、各解答への解説コメントで自分の課題がわかる。さらに非常時に役立つ豆知識などのPDFが保存できるため、電波が届かない状況でも活用可能だ。また「定期テスト」機能があり、過去に災害が起きた日などを設定すればその日にテストが行われるので、一時的なものになりがちな防災意識を持ち続けるのにも役立つだろう。
実際に「減災教室」を使ってみた
では、「減災教室」の「初級~まずは自分でできることから~20問」を実際に使ってみようと思う。
ここでは用意された20の質問に、はい、少し、いいえの3択で答える。その質問内容は「Q.2 自宅の耐震性は確保されている。」や「Q.7 携帯電話の電源を確保し、災害時に(アプリやSNSを含めて)活用できるように備えている」といった災害への備えに対するもの。さらには「Q.6 海の近くに出かけて(暮らして)大きな揺れがあった際、誰も避難していなくても率先して高台に避難できる。」といった災害時の行動を問うものまで多岐にわたる。
全ての質問に答えて診断に進むと、「総合得点」と「総合評価」が表示される。さらにこの診断結果を郵便番号、年齢、性別を入力して送信。すると、「地震から命を守る」「地震直後の対応」「風水害・土砂災害から命を守る情報収集や判断」「災害から命を守る近所づきあい」の4項目別で質問と自分の回答が表示される。
20の質問がそれぞれ項目別に表示され、各質問に情報とコメントがついている。コメントからは、自分がすでにできてること、これからやらなくてはいけないことが何かがよくわかる。また、できるようになるための情報が、情報の名称、概要、提供元とあわせて表示されるのですぐに確認することも可能だ。
「減災教室」を活用して自分の減災力を高めよう!
「減災教室」のアプリを使えば、現在の自分の防災力を知ることができる。そこから何を準備すべきなのか、実際に災害が起きた時にどう行動すればいいのかを考えることが自分の身を守ることに繋がるのだろう。
普段忙しくて地域の訓練や講習に行けないという人も、何から始めればいいのかわからない人も、防災・減災支援アプリ「減災教室」を使えば、スキマ時間に、自分の好きな場所で自分の減災力を高めることができる。
災害を生き延びるために必要な、自分で、家族で備える「自助」。そして地域全体で、ご近所同士でもしもの災害に備える「共助」。どちらも非常に重要ではあるが、きっかけが無い、そもそもご近所との認識ができていないといった課題がある。そこで、何をしたらいいか理解して解決するために役立つのが「防災教室」である。
現状を把握し、課題を知り、課題をクリアするための情報を得る。そしてその防災意識を一時的なものにしない。「減災教室」とは、このステップをだれにでも簡単に、わかりやすく可能にしてくれるアプリなのだ。
さっそくダウンロードしたいという方はこちら
→減災教室(アンドロイド版)、減災教室(App Store版)
防災への第一歩は、まず自分の防災力を知ることだ。防災・減災支援アプリ「減災教室」をダウ、ンロードして、明日起こりうるかもしれない災害に備えよう。