画像:NOAQ公式サイトから引用

近年、台風やゲリラ豪雨によりもたらされる、局地的な大雨や集中豪雨が増加している。それによって引き起こされるのは水害だ。大雨や長雨によって河川が氾濫して引き起こされる洪水は、水害の一つである。国土交通省のハザードマップでは、浸水が想定される地域が可視化されており、該当地域に住んでいる方は水害への不安を抱えているのではないか。

水害への対策として、家の周りに 土嚢(土のう) を設置するのはよく知られる対策だ。しかし、重たい土嚢 を保管場所から運んでくるのは時間がかかり、設置方法が悪いと効果がないと言われている。

今回は、緊急事態でも素早く設置できる軽量な洪水防護システム「ボックスウォール」を紹介する。スウェーデンのNOAQが開発した、土嚢に代わる簡易型止水板・防水板だ。次世代型の洪水防護システムである。

ボックスウォール – 緊急時、素早く設置できる洪水防護システムとは

「ボックスウォール」は、最大50cmまでの水をせき止めることができる、ABS樹脂でできた板だ。サイズは705mm×680mm×528mmで、重量は1個あたり3.4kgと軽量。土嚢とは違い、非常に軽量である。地面への固定は不要で、かかる水圧により固定されることで水をせき止める仕組みだ。緊急事態でも素早く設置できるのは大きなメリットだ。

そのため、2名で作業を行えば10m分を3分程度で設置が可能。さらに1時間あれば120m分の設置も可能だという。広範囲でも利用できるため、学校などへの公共施設をはじめ、さまざまな場所での活用も期待できる。

さらにこの「ボックスウォール」は洗浄も簡単にでき、繰り返しの利用が可能だ。重ねて収納できるため、自宅のコンテナでもコンパクトに保管できる。万が一の備えとしては、非常に有効なのではなかいか。

水害(洪水)はどれくらい起きているのか

画像:政府広報オンラインから引用

雨が多い日本では毎年、全国のどこかで大雨による河川の氾濫が起こり、水害がもたらされている。個人の住宅や資産、公共施設などに損害を与え、時には人命を奪うこともある。

国土交通省によると、平成18年から平成27年の過去10年の間に、97%の市区町村で水害が発生しているという。

全国にある1,741市区町村(平成27年末)のうち、平成18年から27年までの10年間に一度も河川の氾濫などによる水害が起きていないのは、わずか49市区町村(2.8%)に過ぎません。残り1,692市区町村(97.2%)では10年間に1回以上の水害が起きており、さらに半数近くの830市区町村(47.7%)では、10年間に10回以上の水害が発生しています。水害は身近な災害のひとつだといえます。

政府広報オンラインから引用

水害は梅雨のシーズンや台風シーズンに集中していが、シーズンに関係なく襲ってくるゲリラ豪雨時の水害も増加傾向だと言われている。

水害による住宅への浸水被害

水害発生時に自分の命を守ることは最優先だが、住宅を浸水から守ることも考えなくてはならない。住宅や家財などの資産が、水害の汚水につかってしまうことは大きな損害だからだ。

万が一、住宅が汚水につかってしまった場合、住宅や家財に付いた汚れの洗い流しや、雑巾を使った水拭きなどのクリーニングが必要だ。その後、必要なのは消毒である。水害でたまった水は下水を含んだ汚水で、異臭や細菌を持っている可能性があるからだ。床上浸水してしまった場合、水を吸ってしまった床板は張替えが必要で、高額な修繕費が発生してしまう。

浸水被害にあってしまった場合は、市区町村の土木管理事務所へ相談することで、行政の力を借りられる場合もある。他にも水害のための保険が存在したりはするが、何よりも水害時に住宅への浸水を防ぐことが最も重要だろう。

今年7月の九州の記録的な大雨や、8月に20日間続いた東京の長雨など、異常気象は増加しており、それに伴う水害は今後も増加するだろう。いつ起こるか分からないのが災害だ。「ボックスウォール」のように、緊急事態でもすぐに活躍できるアイテムを備えておけば、私たちの生活に安心をもたらしてくれるのではないか。

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