電気やガスなどのライフラインは、災害発生時は使えなくなることが想定される。照明や暖を取ることが困難になり、食材があったとしても調理方法は限られてしまう。連絡手段としてのスマホもバッテリーが切れてしまえば使えない。普段、当たり前のように電気やガスを使っている分、生活への支障は大きい。

そんな場面で活躍する、大型のキャンプ用ストーブ「BioLite Basecamp (バイオライト ベースキャンプ)」を今回は紹介する。アウトドアでコンロとしても利用できるストーブである。スマホの充電もできる優れものだ。

「BioLite Basecamp (バイオライト ベースキャンプ)」とは

BioLiteが開発した「BioLite Basecamp」は、もともと市販されていた調理機能と発電機能を持ったキャンプ用ストーブ 「CampStove」を大型化したものだ。2014年にクラウドファンディングサイト「KICKSTARTER」で資金調達し、製品化された。

サイズは、高さ58×幅53センチで、重さは8.16キロ。大型で大人数で囲むことが可能だ。電源はUSBコネクタ出力で5Wで、USBコネクタ4つ分程度を同時利用できる。BioLiteによれば、通常のスマートフォンを30分充電すれば、5時間程度の通話が可能だという。

収納時はコンパクトになるので、非常時の備えとしても役立つ。別売の専用キャリングバッグも用意されており、持ち運ぶことも可能だ。さらにLEDライトも付いており、暗闇の中でも調理ができる。

「BioLite Basecamp」のユニークな発電方法。たき火の熱が電力に!?

画像:BioLite公式サイトより引用

「BioLite Basecamp」は小枝や枯れ葉、紙など、災害時でも手に入りやすいものを燃料として利用する。 固形燃料は使えない。

ユニークなのは発電方法だ。

たき火の熱エネルギーを電力に

通常、たき火は燃料である木が完全燃焼することはなく、一酸化炭素などの有害ガスを発生させます。また、たき火により発生した熱の多くが大気中に拡散し、エネルギーとして効率的に利用できていません。一方、BioLiteのストーブは内蔵ファンを利用し空気を送り込むことで、燃焼効率の向上に成功。同時にBioLiteの持つユニークなサーモエレクトロニック・テクノロジーにより、たき火の熱を電気に変換し内蔵ファンを動かす。また、余剰電力を利用しスマートファンやLEDライトのような小型電子機器を充電することも可能です。

BioLite公式サイトより引用

ストーブ使用時に発生する熱を電力に変換している。それによって充電が可能になるのだ。

「BioLite Basecamp」の発展途上国向けモデル「Homestove」

画像:BioLite公式サイトより引用

BioLite は、発展途上国向けのモデル「Homestove」も発売している。途上国で今でも多い直火での調理は、その際に生じる多量の煙が、重大な健康被害の原因となっているという。「Homestove」はその煙を94%、一酸化炭素を91%と劇的に削減している。さらに、途上国での電気の供給源にもなっている。

「HomeStove」は、「エコストーブ (ロケットストーブ)」に改良を重ね開発された。エコストーブとは、一斗缶やペール缶などの資材で作れて、燃焼効率が良く、アウトドアで調理や暖房にも使えるストーブだ。構造が簡単で、低コストで作れるため途上国で普及したという。

途上国では安定した電力を入手できない人は多くいる。そのため「Homestove」の提供する価値は大きい。そして「BioLite Basecamp」は、この「Homestove」を進化させたものだともいえるだろう。

「BioLite Basecamp」は災害時に役立つ機能が詰まっていて非常に便利だ。さらに大型なため多くの人たちで囲むことができる。不安な災害時に、多くの人たちと一緒に過ごすことができると、不安も和らぐのではないか。

災害時にも便利で安心なアイテム「BioLite Basecamp」を、万が一の備えとして考えてみてはいかがだろうか。

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